告発計画。

※過去エントリーの続きになるので、チョット遡って読んでください。

それからアタシは、
もう一度受信メールというものを確認した。
ウリが頻繁に空メールを送り続けているのに対し、
それらに関わる返信は１件として見当たらない。
出会い系においてのパターンとして
男性が一方的にコンタクトを試みて、
女性側はまったく相手にしていない…
それそのものに見えた。
なので、結果、
出会い系はフセイリツだったと思われる。

でも、アタシというものがありながら
出会いを求めていたのは紛れもない事実。
さて、このことをどうやって処理するべきか。

アナタのケータイを見たんだけど…

そんなコトは口が裂けても言えない。
ましてやウリは現在、鬱という病を患った身。
仕事を辞めて状態が落ち着いた…とはいっても、
気晴らしに１泊旅行に行くとか、
引っ越ししたての新しい街を探索するだとか、
いつ何時も新鮮だの希望だの未来だのを語って
精神統一をはかっている最中に、
過去のダークな部分を掘り起こして叩きつけることは
絶対に不可能だ…。

けれどこのままではアタシの気が鎮まらない。
この時すでに、５日後に入籍を控えていて、
アタシは尋常じゃなくアセっていた。
病気を理由に婚姻を断るのは鬼。
でも、オンナ関係が原因で婚姻しないのはアタシの権利。

ただ、どうやってこのオンナ関係を告発すればいいのか…
アセる。

ほこり。

※過去エントリーの続きになるので、チョット遡って読んでください。

発着信履歴はキレイなモンだった。
いささか古い機種を持っていたので、
それぞれに３０件までの履歴しか見れなかったが、
発信の８割は職場。あとは実家。
着信もほぼ実家。オンナは１人もいなかった。

送受信メールの閲覧は大変だった。
あまりメールをしない性分らしく、
５００件ほどの履歴は、遡ると３年近く前の日付もあった。
まず受信メールを確認したら、
オンナも少々あったが、内容自体はほとんど日常会話。
特に気になる点はなかった。
そして送信メール。
これも、直近はアタシ宛に集中していて、
その間にポツポツと男友達が見られる程度。

なんだ、心配することなかったな…

と、息をつこうと思っていたら、
どうにもこうにも、意味の分からないモノがある。
フツウ、電話帳に登録されている相手へのメールは
宛先がその人の名前に変換されているものなのに、
ウリはしきりに
数字やアルファベットが羅列しただけの宛先に
件名も本文もない空メールを送信している。

なんだろう？

調査。

※過去エントリーの続きになるので、チョット遡って読んでください。

他人のケータイというものは扱いにくい。
キャリアが違えば、機能の名称も変わってくるので
詳細的なことは分からず、
ただやみくもにボタンを押した。
けれど、電話帳だとか受信メールだとかの
一般的な機能ぐらいは、フツーに扱えた。

うちのウリは、まったくマメなヤツだ。
いや、ケータイにおいて…だけではあるが。
電話帳を開いてみると、番号やメルアド以外にも
その人の顔写真まできちんと登録されていた。
そういえばアタシと知り合って間もなく、

『アドレスに登録するから写メちょうだい』

…と言われたことがあった。
なので、オンナは探しやすく、
かつ、ルックスのレベルまで把握することができた。

登録数は８０件程度。
うち、オンナはその半分弱。
見事な化けっぷりの顔写真は、
ドイツもコイツもクソ可愛い。
１０人ぐらいは店関係のオンナと思われる。
単身で他県に赴任していた時、通ったキャバクラだろう。
残りの３０人弱が、
いわゆるオンナ関係というカテゴリーに値する。

どんな関係なんだ？

当然の疑問である。
電話帳だけでは何も分からない。
発着信履歴と送受信メールも見てみることにした。

ケータイの中。

※過去エントリーの続きになるので、チョット遡って読んでください。

元カノ写真に続き、
アジア女性に勃起写真…。
どちらもアタシと出会う前の過去…とはいえ、
無関係な過去にまで嫉妬するオンナ、
それがミサキというイキモノである。

入籍を目前に控えた今でこそ、
ウリの過去について調べておく必要がある…と思った。
過去は過去でいい。
その過去を現在に持ち越してはいないだろうか…、
それを調べたい…と感じたのである。

それらが明確に分かる手段として、
ケータイの中を覗くのが一番手っ取り早い。
でも、アタシは今まで
「カレシのケータイの中」というものを見た経験がない。
見るのは犯罪だ…とも思っていたぐらいで、
これ以上のプライバシー侵害はない。

でも、もう止まらない。

幸い、ウリはケータイをきっちり所持する性格ではない。
今日も、ソレはベッドのかたわらに置き去りだった。
こんなに無防備なんだから、
むしろソレは安全以外の何物でもない…と思われた。

なにも出てくるはずはない
なにかあっても、オンナのアドレスぐらいだろう…

祈る気持ちで、ケータイを開けた。

…………。
……………………。
……………………………!!??

見つける。

※過去エントリーの続きになるので、チョット遡って読んでください。

前回までのエントリーを既読の皆様、コンバンワ。
謎めいた「くくり」で終わってましたが、
いよいよ続きを書きます…w

そう、不審な写真が見つかった…の続き。
その写真とは、
ウリの趣味である海外一人旅の写真の束の中にあって、
テーブルにこれでもか!!と酒類が並んでる個室で、
ほぼ半裸のアジア系女性を膝に座らせ、
抱きよせたあげくにチューをしている…というもの。
しかも、こともあろうに薄着のウリの下半身は、
くっきりと勃起状態であることも明らか。

いっとき、海外ばかりに興味を示すウリに

『アナタは海外でナニをしてるの？
　オンナでも買ってるの？』

…と聞いたことがある。
その質問には、断固否定。
『大沢たかお』の主演映画である「深夜特急」のように、
一人海外へ赴き、世界遺産などを巡って
その国の文化を体感したり、人々との交流を楽しむだけの
純粋なものである…と豪語した。

それが何？
この写真のどこが世界遺産で、
どこが文化の体感だというのか？
人々との交流どころか、
１オンナとの交尾前ではないのか!?

がっかりした。
やっぱり、海外でオンナを買ってるんだ…と。
写真は、アタシと出会う前の日付だった。
でも、アタシと知り合ってからも、
そして付き合ってからもウリは３回、一人で海外に行っている。
この３回は何もなかったという確証はない。
たとえなかった…としても、
それは証拠写真がないだけで、
本当になかった…とは立証できない。

アタシの過去への執着が始まった第一歩。